健さんからの贈り物

ちゃんとセットアップせなと思いつつ書き込みにトライ。メールアカウント、どこにやったっけ？状態ですがな。





これ大昔家族で見に行きましたよ。
近年キムタクのドラマで「こういうことやったんか」と納得したけど、
当時はこの映画のキャッチコピーのまんま「なんで連れて帰れへんの？！」
という気持ちしか浮かばんかった記憶があります。
完全に犬に肩入れし、犬の心根の深さに泣いたものですが、
今見直してみると、ちゃんと大人の辛さもドラマと同じように描かれてたんですね。
そして、完璧に自分が犬パートしか記憶していなかったことと、
その犬の受難のシーンの記憶の鮮明さに驚愕しました。
よっぽどイヤやってんな。

渡瀬恒彦や荻野目慶子や夏目雅子が出てたなんて、全然覚えてなかったくせに！





ほんでもって、ついこないだ９月に放送したとこやったのに？と思いながら（録画したまま観てなかった）
やっと視聴しました。
見る人の年齢やら性別やらによって、先の「南極物語」が部分的にしか若き日の私の記憶に残っていなかったように、感じ取れることは様々で見えるものも色々で、
すべての人が同じものを見て同じものを共有できるとは限らないものではありますが、
少なくとも私には驚きが多く、自分はいったい何を見てるんやろ？と遥か遠くに連れ去られるような作品でした。
そういう目的で作られた作品ではないはずのものが、今の私が見ると化学反応を起こして
解釈を自分にとってのそういうものに変えてしまうんやろなぁ。
作品を個人的視聴の範囲内で楽しむのは自由ですもんねっ♪
チカラのある作品だからこそ、高倉健という役者の為せる業、なんやろうな。
健さんからの最後の贈り物、ですね。まさに「あなたへ」の。

ラストのセリフのように、平和のシンボル・ハトになって飛び立っていかれたかのよう。
ハトを飛ばす…か。こんなにも距離があるからこそ、遠くから眺めるその飛翔は悲し過ぎず美しいばかり。
そんなものまで背負っていかれたんですね。素敵過ぎるおじさまや…
しかし長塚さんから「くらさんは生涯独身を通すもんだとばかり…」とか言われてんのには笑けたわ。
くらさん？！確かに高倉さんやけど～（役名は倉島）！