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ペール・ギュント [舞台]

歯の詰め物が取れたり、治療に行かなければならないところが多発しまくりなのに、
連休前猛繁期残業の嵐で一切手付かずのまま。
唯一の頼みの綱はお友達に教えてもらったピルクル・ミラクルケア。
この体感はまさしくミラクルケア。

とにかく倒れないように仕事。
他は何も考えない。もう考えなくていい、倒れないために。
連休が開けたら病院に行ける…

何年か前某劇場で、草なぎ君と松尾さんが眼の前に突然現れて、舞台メイクの影響もあるけど、その人と分からないくらい華やかな目元の美男だったのを思い出した。
SMAP時代は考えられない演出で、開演前の「駆け寄ったり触ったりしないでください」というアナウンスはこのため?と思った。
通路側の席だったので、そんな輩が現れたら脚で封鎖して阻止せねばならん席だ…と身を固くしたな。
懐かしい。
オーケストラピットを取り外した席組でエルビス・コステロもここで観た。

それとはだいぶ違う音楽劇だった。



略奪した花嫁を山に捨てた!という下りに、古き良き時代に"救った人"のことを思い出した。
弟は「うわ〜むっちゃ分かる〜」ともん絶し、甥は「そういう人やったんや」と少し嬉しげで、女達にとっては無言にならざるを、な「聞きたくもない話」。
もはや私しか語り部の居ない昔話。

山奥に女性を引きずり込んで、その後置き去りにする気満々だったペール達は、たった一人の男が凶行の現場に現れて、全く危機感のないのんびりトーンで「何してるんやあ?」と声を掛けられ、振り返った瞬間、奇声を発しながら蜘蛛の子を散らすように逃げ去ったらしい。
男の仕事着と異常なまでの危機感のなさが状況と逆効果的にマッチして、古き良き時代絶大な効果を発揮した。
その衣装のチカラを熟知していて、思い掛けない場面で効果的に使いこなす男であった。

男はそのまま無断欠勤し、遥か遠くの女性宅まで車で送り届けて、昼過ぎに自宅に帰り着き爆睡したという。
そりゃ未遂女性に劣らず大変な半日だったに違いない。

その山は昔、そういう被害に遭った女性が複数保護されていたらしい。
姉や妹のいた男は、それがとても嫌だったのだろう。
誰にも告げす、秘密裏に送り届けるなどというデリカシーが彼にあったことは驚きだった。

ソルベイグは古き良き時代の幻想というか、むしろ、その膝枕は彼女の墓石だったりして。
(死人に口なし。ペールには「こんな自分にも一生を捧げて愛してくれた人が居た」という墓石さえあれば、どんな人物像にでも偽装可能だ。頼朝の髑髏のように。←昨晩の「犬神家の一族」のどんでん返しに影響受けまくり。それは善意ですか?それとも…)

しかし、チャイコフスキーの"運命"は知らなかった。
実に暗喩的な旋律だった。
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