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神業くらべ [舞台]

笑三郎さんの上品なのに色香のある菖蒲の衝撃的な豹変とか、
猿三郎さんの実は気弱?で世間との折り合いをつけてくのに手一杯な玄和とか、
もう少し役者さんの姿かたちにスポット当てて綴りたいところなのですが、
実に興味深かった場面の事をどうしても書きたい。

兄さんと元亀ちゃんは、そんなとこつっこまんといて!かも知れませんけど[黒ハート]

一幕で一馬が役人の横暴に対する憤りを吐露する場面で、
兄さんなぜか吹き出し→噛んでしまって、現代劇の時みたいに言い直してしまい、
あっちゃーって顔をした。
そうか、歌舞伎は流れが大事で、つまずいても止めたらアカンねやなと感じました。
ほしたら、次に来る寿猿さんのセリフが奇跡的なことに。
「一馬、気にするな」
本来の「役人の横暴など気にするな」という意味と「トチったことなど気にするな」という意味が
見事に重なって醸される、可笑し過ぎる空気。
それにニヤニヤで門松さんも「一馬、気にするな」と被せて来る!
そして寿猿さん、その間ずっと執拗に手にした神楽鈴をリンリンリンリンリンリン鳴らし続け…
一馬、イーッて顔でガッ!とその手を掴んで音を止め、
「気になりますッ!」
この瞬間、この短いセリフが「役人の横暴が気になります」と「トチったこと気にしてます」と
「鈴の音が気になります!」の3層構造に展開。
神楽鈴の音で笑いの神ヲ呼ブ者タチ。

その後の二幕で対照的なトチリを元亀ちゃんが見せてくれました♪
朗々と流れるような言い間違え。
それはフンイキ(雰囲気)をフインキ(不陰気)と言い間違うような類の些細なものだったのですが、
字は入れ替わっても音は合っているので、間違ったと感じさせなかった。
英語の歌をでたらめ英語で歌い切る感じ。空耳アワ~?
あれれ?と元亀ちゃんの顔を見つめたら、
凛としてあってます。いーんです。
神業ぁ…[ぴかぴか(新しい)][わーい(嬉しい顔)]

歌舞伎ってほんま音楽っぽいゆうか、ミュージカル寄りなんですね。
ミュージシャンも歌詞トチっても演奏止めへんもん。
音痴の兄さんには、ほんっまに大変やったやろうねえ?良く頑張りました![かわいい]

しかしどちらも初めから仕込まれてた演出やったりして?前川さんならありえそう。
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