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ラヴソング

園長暴走ならぬ喉の炎症暴走中。
近所の係り付け医にお願いして、即効薬を処方してもらった。
係り付け医といっても、行ったの5年ぶり!我ながら丈夫になったもんやわ…
昔近所に住んでた友人が全幅の信頼を寄せていたオバチャン先生は完全に引退された模様。
私と出会う前に「あんた死ぬよ!」と友人を強制入院させた猛者と聞いて、
「さすが、やりそう!素敵~[ぴかぴか(新しい)]」と思ったことを懐かしく思い出す。

「ラヴソング」を見てると、そんなささやかな何気ないやり取りすらも
ハードルが高くて交わせない辛さというものにはっとさせられますね。
病気で喉を痛めるまでは「口から先に生まれた」と言われてた私は想像もしませんでした。
そしてその鈍感さゆえに、吃音の人が身近に居たのに私は吃音と気付いてなかった。
単に無口な人とばっかし思ってた。


父親が無口やったから、叔父が吃音で苦しんだ人とはずっと知らなかったのです。
いやまあ、たぶん大人になってから直ったというか、上手く折り合いを付けて生活できる
ようになってはったんやと思うのですが、口数の少なさの元々は吃音が原因やったのかもです。

んでもねー時代が叔父に味方したと思う。
日本人離れした風貌の叔父(私が物心つく頃には太宰治化してたけど、若い頃はビックリするほどグレゴリー・ペック似やった)は無口でミステリアスなイケメンとして家族からも世間からもモテまくったらしい。
(コレ絶対「ローマの休日」効果やなと思ってます。ヒットしたもんねえ。)

けれど、本人的に吃音のコンプレックスは深く心に根を張ったままやったようで、
それは叔父を人の辛さというものに敏感な人にしたと思う。

学生時代の春休み、すごく家業の手伝いが立て込んでいた時に叔父夫婦が訪れて、
さあ、後片付けに掛かろうという時点で、着の身着のままの私を連れ帰ってしまったことがある。
「休みいっぱいうちで預かる」と問答無用で。
え、え、まだ後片付けが…何々ええのーん?!と驚いて理由を聞くと、
叔母が「おいちゃんがこんなとこに置いてはおけないって」。

その日はたまたま気苦労の多い仕事になってしまって「あー辛いなー」と
思いながら働いていたけど、それに叔父が気付いて連れ去るほど同情してくれたとな?
男の人にはわからんのやろなと思ってたから余計に驚いた。

でもきっとその日の私が荷ってたことは、恐らく同じ年頃に吃音を抱えてた叔父には
耐えられない苦行に思えたんでしょうね。
うちでは出来て当たり前やったから、そんなん誰も気付いてなかった。

そんな繊細に子供の心のヒダまで読み取れる男の人、
そらな~モテたはずやわな~と思いません?
時代が変わっても、そこは変わらん気がします。


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追記:整理してみると、叔父の行動って王女を憂さ晴らしに連れ出した新聞記者そのものやったことに今更ながら驚き。
「ラブソング」はコレかな?
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