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散歩する侵略者 [映画]

http://sanpo-movie.jp/

見ました。
小説をSFとして楽しんで読んだ私は映画で、ものの見事に「ある視点」に
誘導されて驚いた。

散歩する侵略者【電子書籍】[ 前川知大 ]



織り込まれた視点は、今、世界で同時多発していること。

そして映画を見られるということ自体が「愛」であること、愛という概念を
獲得する助けになったらいいなという黒沢監督の優しさを感じられました。
子供の頃はこの「侵略者」の存在がただ怖くて怖くて、もしも遭遇したら
誰よりも早く気付いて逃げな!と思ってた。

実は侵略者的な人と遭遇した時って、調律をしてないピアノ演奏を聴いてるみたいな
違和感にゾワゾワ襲われるもんらしいですよ、人間って。
旋律やタッチは正確で音も澄んでいて美しかったりするから、人それぞれに
その遭遇を「特別な出会い」と錯覚したりする場合も多々あるようですが(恋とか)、
危険を察知して明確に不整脈を起こすらしい。
退化しつつありますが、人体には侵略者センサーが備わってるから今まで絶えずに来れたんでしょうね。

それにしても…愛の概念を獲得できなかった侵略者たちの自覚のない哀しみたるや。
桜井にもなかったから、ああするしかなかったんやろうな。

淀みなく愛の概念を語る者には概念が存在せず、奪えなかったというシーンには
笑えたけど(笑)ただの知ったかぶりかーい!とゆう。
持っていない者からは与えられないし奪えもしないって、理に適ってる。

松田龍平の宇宙人は良かったですねー。
「カルテット」で宇宙人の扮装で恋に落ちた回想シーンを思い出した。
宣伝やったん?

小説になかったラスト良かったです。
一瞬で奪われた100%の鳴海が一瞬で元通りに再構築されることはないけど、
もともと奪われた物自体一瞬で出来上がったもんではないし、
きっと同じだけの時間を掛けてこれから真治が還していくんや、きっと。
「家族」と「仕事」と「愛」の概念を獲得してる真治は理想的なパートナーに
成長しない訳がない。

http://www.ikiume.jp/
舞台も楽しみです[黒ハート]

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