夢のカケラ

「空ヲ刻ム者」の後味が爽快やったからか、テレビで兄さんを見ない日が続いても
この春は蔵切れにさいなまれずに済んでるよーな気がする。

などとスマスマで誰かさんと似たよーな三つ揃えの「青天の霹靂」番宣する大泉洋を見ながら、
これ、兄さんの留守中よその兄ちゃんに面倒みられてる感じ？とか思ったり。どやさ(笑)

元亀ちゃんにも遊んでもらってます(笑)
http://www.bs-asahi.co.jp/kyoto1200/prg_060.html
1000年前の瓦を使って復元された鳳凰堂に物語が立ち上がる。
元亀ちゃんが好きそうな話。




大好きな本です。
私事ですが、この村田エフェンディは母方の祖父を思い出さずにはいられません。
村田と年齢も同じぐらいだし、祖父も考古学好きだった。
祖父は昔、村田のように夢のカケラを掘り出しました。

祖父はかなりの晩婚やったみたい。
なのに子供は7人。末の方の母は一番最後にこれまた晩婚で嫁いだ。
他の孫達とずいぶん間が開いてからの、私の誕生に祖父は大喜びしたらしい。

久しぶりに赤ん坊が抱けるとウキウキやったんか？
いそいそと遠方から通ううちに、何やらそこいらの田んぼや畑に埋まってる
瓦の破片などを集め始めた。
「なんか変なじいさんがあちこちに頼み込んで破片集めてはるらしいで」
みたいな噂が立って「すいません～…変わり者なんで」と母も頭を下げてたらしい。
「何でも『村田（仮名）です！』で通しはるから、かなんわぁ」とこぼしていた。
↑いまだに祖父の腹式発声の『村田です！』は私の耳から消えてない。

それらを元に祖父は資料を纏め上げ、市に調査依頼を申請した。
「村田です！こちらは平家の隠れ里というのが定説ですが、私が見たところ、
これらは明らかに源氏のものです。正式な調査をお願いしたい！」とか言ったらしい。
知識人ってのはコレやから…
かくして、私の誕生後に私の故郷は平家の隠れ里から源氏の里に正式変更され、
東北の源氏の里と姉妹都市提携を結んだそうな。
孫の顔見るんはフィールドワークのついでやったんか。

いえいえ、伝説になるほど祖父は孫を溺愛してくれはりましたとも。
ええもう、なんでそこまでって理解不能なほど。
私の手柄ではないけれど、私の誕生は祖父の発掘の夢を叶えたんやと思えば納得ですがな。

祖父は恐らく1000年もの長く勘違いされていた土地の歴史を正しく上書きした。
それは呪術的な観点から見ると、土地神を喜ばせる「国見」だったのではないか。
私を含めた兄弟全員が「なんでそれで済んだんや？」という生還を果たしているのは、
国見のお礼に子孫を土地神様が守ってくれてはるんかも？なんて思うと楽しい。

国見や国誉めは皇族が司る神事で凡人が真似してやっても意味ないやんって感じかもやけど、
高貴な人から誉められることだけを有り難がって喜ぶのは俗人なればこそで、
誰よりも上に居てはる神様ともなれば、もはや皇族からの国見も凡人の国誉めも、
等しく喜んでくれはんのちゃうかな。

凡人の最も手軽な国誉めは、その土地を楽しむ事。その土地の人柄を好ましく思ったり、
料理に舌鼓を打つことも、きっと国誉めになる。
全国を巡業とかしてはる元亀ちゃんみたいな役者さんに、ぜひその御利益を聞いてみたいわ♪

コメント 2

納得しまくりの内容もやけど、そんなおじいさまの話、素敵やなぁ？
初耳やけど、私、長岡におる頃、求人広告に「発掘調査」が載ってて
何ぼ応募したいと考えたことか。。。

日光アレルギーさえなけりゃ～行ってたやろなぁ～。
けど、歴史を覆すようなことはできひんだな！（笑）
さすが、かりこのおじいさまや！

土地を楽しむ心は、大事にしなね？地域内消費もその一環かもと
思ったんやけど、都会じゃ、路地ものを置いてるスーパーも
少ないし、そういうのが浸透していくといいなぁ～などと考えて
みたりするけど、それじゃーテツの商売があがったりや！（苦笑）

by おーちゃん (2014-05-13 19:43) 

我が家では困ったチャン伝説として(笑)大人になるまで、しかも本人の没後に明かされた話やねんけど、素敵ゆうてもらえるとありがたいわぁ～(涙)
そういやあ、新聞広告とかにあったな？発掘調査の求人。

いやいや、あまちゃんでも長年地道に掘ってたベンさんでなく水口が偶然拾って紙面を騒がせたやん？
意外と転がってんの見過ごされてんねんて！歴史の異物なんて。
縄文土器の価値も学者ではない芸術家の太郎さんが見出したんやし。

路地ものはほんま産直の原点で、断然スーパーのより新鮮で美味しいのに、大阪ですら大阪産のもんに出会う率は低いよなあ。
いやいや、流通見てるとちゃーんとテツの商売が成り立つカラクリがいっぱい仕掛けられとんで(笑)
数十年前は路地ものが基本やってんもん。そのうちエエ方に流れが変わってくんやと思うで。
ぼーっと流される側のうちらには見えへんけど、流れを変えられる場所に居る、変えるチカラを持った人が変えて行かはんねんで。
by カリコ (2014-05-15 19:49)